刺し子針
刺し子ふきんを50枚以上刺してくると、刺し子針にも意識が向くようになっていきます。
刺し子をはじめたときは、ホビーラホビーレさんの晒を買うついでに求めた刺し子針を使っていました。
今は、オリムパスさんの刺し子キットを買ったときに付いている刺し子針を使っています。
どちらのメーカーの刺し子針も使いやすいのですが、より良い質の針はないのかと求めてしまうのが、人間の心理。
刺し子針についてネットで調べていると、広島針のチューリップというメーカーにたどり着きました。どうやら、広島は針の全国シェアの9割を占める産地だそう。すごいですね。これは、ぜひ広島針のチューリップさんの刺し子針を使ってみなくてはと思いました。
京都のみすや針のことは知っていたのですが、広島が針の名産地だったとは知らなかったです。わたしは広島がルーツなのですが、幼い頃までしか広島に居なかったので、知らなかったのでしょう。
チューリップさんのサイトで、広島針のことを調べてみました。
日本一の針の産地ひろしま 地域の風土が育んだ針づくり
広島針の製造の歴史は、遠く300年以上前、藩主浅野家が下級武士の手内職として普及させたことに始まります。以来、品質の向上や製造の効率化などを図り地場産業として名を知られるようになりました。広島湾に注ぐ太田川の上流50キロの中国山地の中にチューリップの針工場がある「加計」(現、安芸太田町)という地域があり、江戸時代には、中国山地の大砂鉄地帯に位置する出雲と並ぶ芸北地域の「たたら製鉄の中心地」でした。そして、太田川の水運を使って必要な物資を諸国から集めるとともに「たたら製鉄」により製造された鉄を広島に送る集積地として繁栄を極めてきました。
広島針はこのように加計の砂鉄を原料に「たたら製鉄法」によってできた鉄を太田川の水運を利用して、現在の広島市に運び、そこで針として加工することで発展してまいりました。
この鉄を独占した広島藩では、「縫針」生産の地場産業がおこり、現在でも、広島は手縫針、侍針の全国生産量の9割以上を占める我が国最大の針の産地となっております。*1
こだわりの針穴 外面、内面がつややかで、大きめな針穴。
丈夫なボディ 程よいしなりがあり折れにくく、曲がりにくい。
するどい針先 高密度な研磨加工を施した、鋭い針先。
スムーズな布通り 長時間の針仕事でも疲れにくい。
Made in Hiroshima 広島の自社工場で生産する安心で高品質の針。
これを読むと、歴史的背景、土地のつくりや性質などの様々な要因から、広島で針が生産され、年月と共に技術も進歩していったことが、よくわかります。
チューリップさんには、72種類の手縫い針がラインナップされているそう。これまた、すごいですね。
裁縫のプロから初心者までたくさんの針仕事をする人々に使われている針だそう。これは、ぜひ使ってみなくてはと、手芸店にて【刺し子針 アソート ショート】を購入しました。
広島針チューリップの刺し子針を使ってみて
チューリップさんの刺し子針を使ってみて、一番良さを感じたのが、まさしくスムーズな布通りです。
先端が丸みあるつくりになっているのか、手指に当たっても痛くありません。
それなのに、布通りがスムーズで滑らかなのです。今まで使ってきた刺し子針は、新しいおろし立てのときは特に、すこしでも手指に当たると刺さる感覚で痛い!となっていたのですが、それがまったくありません。
針自体がやわらかいのか、刺すときにしなるような感じがあります。
針の質がいいと、針仕事がスムーズに運び、精神衛生上にもいいですね。
ちゃんとエビデンスを述べよと言われそうな、ただの曖昧な刺し子針の体験感想文でしかないのですが、針に関する専門知識がないので、こんな駄文になりました…。
刺し子針 アソートの箱を開けると、針がシリンダーに入っています。長さの違う針が6本入りです。シリンダーがオシャレですね。
箱の裏に広島針の説明文が書かれています。
ショートを買ったのですが、今まで使っていたオリムパスさんの刺し子針より6㎜ほど短いため、ほんのすこし使いにくさを感じます。
なので次は、チューリップさんの刺し子針 アソート ロングを試してみたいと思います。