猫のしっぽ カエルの手
わたしのこころの栄養剤になってくれる大好きな番組【猫のしっぽ カエルの手】。
イギリス貴族出身のベニシアさんが、京都大原の古民家で営む手づくりの暮らしの風景を記録している番組です。
Eテレ
毎週日曜 午後6時(最終週除く)
再放送 毎週土曜 午前5時30分
ベニシア・スタンリー・スミスさんのこと
ベニシア・スタンリー・スミスさんは1950年、貴族の館で知られるイギリス・ケドルストンホールに生まれました。19歳のころから貴族社会に疑問を持ちイギリスを離れてインドを旅するようになり、71年に来日しました。
そして不思議な巡り合わせで、京都大原の古民家に暮らすようになったのです。
78年から京都で英会話学校をはじめ、現在の「ベニシア・インターナショナル」を設立。96年、夫である梶山正さん(山岳写真家)と末っ子の悠仁くんとともに大原に移住してハーブガーデンを作り始め、手作りの暮らしを実践してきました。
現在、子どもたちは独立し、夫婦二人の生活を楽しんでいます。四季折々にハーブを育て、衣食住のあらゆるシーンに活用。料理やお茶などの食用はもちろん、シャンプーや化粧品、ワックス、洗剤、防虫剤など、ハーブを活用する日用生活品のアイデアは100以上にも及びます。ハーブやガーデニングに関する記事を雑誌や新聞に執筆し注目を浴びています。
ベニシアさんの世代ってちょうど、ヒッピー世代なのかなと思うのですが、ティーンネイジャーの時分にイギリス貴族社会の窮屈さに辟易して世界へ飛び出して、各国を旅するなかで日本へたどり着き、日本のことが気に入って定着されたのかな。
日本全国の各地も旅されたとおっしゃっていたと思うのですが、京都が一番気に入ったというのって意外なようで納得。京都ってよそものを排除するようなイメージ(偏見?)があるのだけど、大昔から日本全国の人々が集まってくる土地だっただけに、多様な生き方をする人に対して最も寛大で鷹揚なのかもしれません。いわゆる開けているというか、閉鎖的な雰囲気がないのかもしれませんね。
映画も公開されています。
この番組、いつの頃からかは記憶にないのだけど、ずっとHDDに録画し続けて視聴しています。
刺繍をはじめた頃、録画したこの番組をひたすら流しながら、ゆったりとした気持ちで刺繍を楽しむことが、何よりの癒し時間でした。
京都の大原の里山の風景が目に入るだけでほっこり癒されるのだけど、ベニシアさんが手づくりの暮らしをほんとうに大切にされているようすを見ることができるのが楽しみなのです。
広大な庭の手入れをされているのだけど、夏なんて水やりで半日はかかりそうなくらいの作業量ではないのかしらと勝手に推測しています。
ですが、ベニシアさんはちっともせかせかされていなくて、楽しそうな笑顔でひとつひとつの仕事をていねいにされています。
この番組を観ているだけで、わたしも手づくりの暮らしを楽しんでみたいなぁ~と思うようになります。決してマネができないのだけど。ベニシアさんの植物や生き物を大切にしながら生活する生き方や考え方は、足元におよばずでも、すこしでも取り入れてみたい。
ベニシアさんが、毎回テーマに沿って各地を訪れるのですが、そこで会う人々もどの方も素敵な方ばかり。すこし名の通った方もいたりしますが、たいてい一般人の方が出てきて、こんなに世の中には魅力的な人がいるのか、まだまだ捨てたもんじゃないなぁと思わされるのです。
音楽もすばらしい
挿入曲として流れる、川上ミネさんのピアノ曲のBGMもうっとりとするのです。終盤にかけて流れる【道】がほんとうに好き。
川上ミネ | Nostalghia~Kiyomizu~ (道~コルドバの午後~アンジェラ Official Audio Previews)
清水寺での川上ミネさんのコンサートを聴きにベニシアさんも訪れていました。
その映像を観て、わたしもこの曲をピアノで弾いてみたいなぁと思ったものでした。
川上ミネさんは、スペインで活躍されているピアニストであり作曲家だそうです。そういえば、ベニシアさんも、スペインは5歳のころ1年くらい住んでいたとおっしゃっていました。
川上ミネさんのコンサートでの演奏も聴いてみたいなぁ。
ハーブのように癒してくれる
こころがささくれだっているようなときに、この【猫のしっぽ カエルの手】を観ることは、まるでお薬のようにしっかり浸透して効いてくれるので、ほんとうにおススメです。
ベニシアさんの姿を観るだけでも気持ちがほっこりして優しい気持ちに満たされるし、ありのままを受け入れてくれるような気持ちになれるので不思議です。
ずっと観ていたい番組です。