korentoの日々の手仕事ノート

手仕事のたのしみを綴っていきます。日常で感じることなども大切に。

ふるカフェ系 ハルさんの休日〜八尾の旧河内木綿問屋の古民家カフェ〜

カリスマブロガーのEテレ番組

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Eテレで放送されている【ふるカフェ系 ハルさんの休日】という番組があります。

www4.nhk.or.jp

 

Eテレ 毎週木曜 午後9時放送  毎週水曜 午後0時25分再放送

 

ふるカフェ系ブロガーの真田ハルさんが、全国のカフェを訪れて、ブログに記すという話。

観ていると、はじめに「全国のカフェを舞台に渡部豪太さんと地元のみなさんが出演してつくるドラマなのです」とテロップが流れてきます。

カリスマブロガー真田ハルさんは、架空の人物なのです。

 

ハルさんてどこ住み?

ハルさんてどこに住んでいるのでしょう。東京近郊かな。

関東の古民家カフェを訪れることが多くて、普段は見ていてもあまりピンとこないのですが、今回は大阪の八尾市恩智(おんぢ)が舞台ということで興味深く観ました。

わたしも八尾に土地勘あるわけではないけど、これは観なきゃと思ったのです。

 

大和棟に大阪欄間について語るハルさん

近鉄大阪線の恩智(おんぢ)駅から歩いて、古民家カフェへ向かうハルさん。

今回舞台となる、立派な大和棟造りの屋根の古民家が現れます。

大和棟造りは瓦屋根と茅葺の屋根が組み合う建築様式だそうです。奈良、河内などの民家でみられるとテロップに流れます。

さすが、ふるカフェ系ブロガーのハルさん、詳しいですね。

屋根にある煙出しとか、普通は知らないよ。

ふるカフェの入っている古民家の家主さんは19代目当主だそう。

250年の古民家。天井の梁のつくりが、立派ですばらしいですね。

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↑これを見て、ハルさんが「ん?糸巻き?」と言ったので、もしかしてと思う。

わたしの頭の中に、八尾ということから河内木綿が思い浮かびます。

オープニングの映像のなかに法被があったので、もしかして河内木綿が出てくるかなと思っていたのです。

 

古民家の中を案内されるハルさん、大阪欄間を見つけます。

ハルさんて、大阪欄間知ってるの?ほんとうにスゴイな。

わたしは、猫のしっぽ カエルの手で大阪欄間の作家さんが出てきた映像を観て知りました。

大阪欄間の透し彫りの船に乗る人の彫刻を見て、ハルさんこの家の先祖の家業を探りあてていく。

ハルさんがご当主さんに聞くと、江戸時代は河内で3つの指に入る木綿問屋をされていた大商家で、木綿を大阪や京都へ船で運んでいたのだそうです。

 

河内木綿

河内木綿のことは、情報番組などで保存活動をしている方たちのことなどが流れることがあるので、それらを見て知りました。

河内コットンと耳にすることもあります。

河内地方一帯は生駒山系の麓という地理地形の観点から、土や水、空気のすべてが綿花栽培に適していたのではないかなと、素人ながらに想像してしまいます。

河内地方もですが、和泉地方も織物が昔から地場産業として全国的に有名です。

刺し子をする人たちの間では、和泉晒がとても人気ですが、この地方の土地の特性から江戸時代に織物業が盛んになって、いまだに続いているのでしょう。

 

カフェメニューの相談にのるハルさん

カフェの料理も八尾の地元野菜を使ったメニューでとても美味しそう。

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ヤーゴンボ(八尾若ごぼう)という八尾で採れるごぼうを使った新メニューを、ハルさんに相談するカフェの店員さんたち。

ハルさんが試食して、新メニューは炊き込みご飯に決定。レシピも流れちゃいます。

おいしい料理とゆったり過ごせる空間づくりを目指していると、店員さんたちが生き生きとした表情で楽しそうに話されるのを見て、とても素敵なカフェだなぁと思いました。

大阪らしく、出演する素人の方たちもトークがテンポ良くて面白いので、心なしかハルさんも声出して笑っていて楽しそうです。

 

 

「何かが足りない気がする」とハルさん

そこで、新しく入ってきた3名の女性のお客さんたちが藍染めの河内木綿を広げ始めます。ハルさんも気になって近くまで行って話しかけます。

河内木綿を保存する河内木綿藍染保存会のみなさんだそう。

www.kawachimomen.com

 

江戸時代、河内地方は全国有数の綿作地帯だったそう。河内木綿は糸が太く、生地が厚くて丈夫なので、とても評判だったとされています。

明治時代になって工業化が進むと、太くて短い河内木綿は機械に適さず消えていき、こちらの古民家の河内問屋さんも店をたたまれたのだそうです。

2001年河内木綿の研究をしたいた女性グループが、河内木綿を復活させたそう。

綿花の栽培から手紡ぎ、機織りまでこなしているとは、ほんとうに頭が下がります。

藍染めもしているそうで、とても素敵な模様に染まっている生地でした。いま手染めにも興味があるので、チラッと見るだけでも面白かったです。

夜の巷を徘徊するのユザワヤ芸術学院の回でも、綿花栽培から手紡ぎ、機織りまでやっている講師の方が出ていらっしゃったのですが、こういう伝統的な手仕事をコツコツとやっている姿に頭が下がる思いになります。

 

www.koreiton.com

 

伝統的な手仕事を後世に残すための活動をする方たちへの畏敬の念が、最近とみに強くなってきています。自分なりに、調べて書いていきたいと思うのです。

 

何かが足りない気がすると思ったハルさん、地元産業の河内木綿をコースターやおしぼりに活用してみてはどうですか?とアドバイスします。

最後に河内木綿の藍染のコースターと飲み物の映像が流れて終わりました。

 

こちらの茶吉庵さんの一角にある、ふるカフェのお話でした。

faavo.jp

 

ふるカフェの魅力

「ふるカフェはただ古いだけじゃなく、故郷の思いが込められているのが大事なんだと思う」というハルさんの言葉に、ふるカフェの魅力が込められていると思います。

 

この番組、じっくり見るとほんとうに素敵ですね。これからも観たいなと思います。